-
最近の投稿
アーカイブ
カテゴリー
投稿日カレンダー

皆さんこんにちは!
有限会社田仲商事、更新担当の中西です。
さて今回は
~取り扱い~
ということで、輸送物の種類別の注意点と、現場で実践できる取り扱いの基本ルールについて詳しく解説します。
運送業において、最も基本でありながら最も重要なのが「輸送物の正しい取り扱い」です。丁寧に扱っているつもりでも、少しの油断で破損や汚損、誤配送などのトラブルが発生し、会社の信頼に大きな傷がつく可能性があります。
荷物の状態はそのまま「企業の品質」と見なされる
クレームや賠償につながるトラブルの大半は「ヒューマンエラー」
1件の損傷が長期契約の打ち切りや信用失墜につながる
つまり、「無事故・無破損」で届けることが、プロの運送業の絶対条件です。
振動・衝撃・温度に弱いため、2重緩衝・固定が基本
積み下ろしは手作業でゆっくりと
荷崩れ防止の「すべり止めマット」使用が推奨される
保冷車の庫内温度管理を配送中も定期チェック
荷下ろし後はすぐに所定の保管場所へ
時間・温度管理が記録されていることが多く、ログ保持が重要
「われもの注意」「上積み厳禁」の表示とともに水平固定
走行中の振動を想定し、サスペンションの確認も行う
梱包材の強度と密着度合いに注意
重量バランスに配慮し、偏重積載を避ける
フォークリフト操作時には角当て・スリップ防止具を使用
固定ベルトは摩耗・破損チェックを出発前に
トラブル事例 | 原因 | 予防策 |
---|---|---|
配送中の破損 | 積み方不良・固定不足 | 荷役マニュアルの徹底、事前の積載訓練 |
荷物の取り違え | ラベル確認不足 | ダブルチェック体制、積み込み前の点呼 |
誤配送・遅延 | 指示書確認不足 | ナビ設定+手書き控えの併用、進行ルート再確認 |
荷崩れによる二次破損 | 急ブレーキ・旋回による不安定荷重 | ストレッチフィルム・固定具の徹底使用 |
荷物別マニュアルの作成
– 写真付きで、積み方・降ろし方・固定方法を明示。
定期研修・新人教育の徹底
– 模擬積載訓練、破損事例の共有を実施。
点呼時チェックリスト導入
– 積載状況・固定具・ラベル・配送先の再確認。
荷主との連携体制
– 引き渡し時の状態チェック・報告体制を整備。
運送業は「荷物を届ける」だけでなく、「荷主の信用を一緒に運んでいる」仕事です。その信頼は、日々の小さな配慮と丁寧な荷扱いによって築かれます。
荷物一つ一つに「届け先の人の期待」が詰まっているという意識を持ち、安全・正確・丁寧な作業を習慣にしましょう。それが、選ばれる運送会社への第一歩です。
皆さんこんにちは!
有限会社田仲商事、更新担当の中西です。
さて今回は
~保険~
ということで、運送業に必要な保険の種類と、それぞれのポイントについて体系的に解説します♪
運送業は、常に「車両」「貨物」「人」「取引先」と関わる複雑な業務体系の中で、多くのリスクを抱えています。万が一の事故やトラブル時、その損害は1件あたり数百万円から、場合によっては1億円を超えるケースも。そこで不可欠なのが「保険によるリスク分散」です。
対人・対物・搭乗者・車両の損害をカバーする基本保険。
事故頻度の高い業種のため、保険料は割高傾向。
フリート契約(車両5台以上)で保険料の一括管理が可能。
運送中の荷物の破損・紛失・盗難などによる損害賠償リスクに対応。
積荷の性質(精密機器・食品・美術品など)に応じた補償が必要。
荷主との契約内容に保険加入が義務付けられている場合も多い。
誤配・誤納・遅配・積み下ろし時の事故など、業務遂行中のミスに対する損害補償。
荷主との信頼関係維持に直結するリスク対策。
小規模でも加入を検討すべき「信用保険」とも言える。
ドライバーや倉庫作業員が業務中に事故や病気になった場合の補償を充実化。
法定の労災だけではカバーできない「休業補償」や「死亡保険金」を追加。
離職防止・採用時の信頼感向上にもつながる。
保険の対象と補償範囲を明確に
– 車両単位なのか、ドライバー個人なのか、積荷全体か。
補償額と免責金額のバランス
– 補償額が低すぎると、事故後に自腹で賠償することも。
– 免責(自己負担)設定で保険料を調整することも可能。
業種・取引内容に合った保険設計
– 冷凍・冷蔵輸送、医薬品配送、建設資材運搬などの特約設定も必要。
事例1:高速道路上で多重事故を起こし、積荷が全損 → 車両保険+貨物保険で全額補償
事例2:誤納品で取引先に損害が発生 → 運送賠償保険で示談解決
事例3:新人ドライバーが積み下ろし中に腰を負傷 → 労災上乗せ保険で休業中の所得補填
保険加入がなければ、すべて会社の「持ち出し」となり、経営が傾く事例も少なくありません。
運送業にとって保険は、「事故後に備える」ためだけでなく、「企業としての信頼と継続性を守る」ための戦略です。車両保険・貨物保険・賠償責任保険・労災補償と、全体のバランスを見て必要な補償を整えることが、結果的に経営安定へとつながります。
保険はコストではなく「経営の守りの投資」と捉え、定期的な見直しと組み合わせ設計を心がけましょう。