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皆さんこんにちは!
有限会社田仲商事、更新担当の中西です。
扱いを誤ると人身事故・環境事故・重大な品質事故に直結するカテゴリーを一挙に整理。ここでは法令を守った上での“現場での型”に集中します(具体の規制・申請は地域・国により異なるため、最新の法規と荷主指示を必ず確認してください)。
1. 危険物(化学品・可燃物・高圧ガスなど)
事前準備(絶対)
• SDS(安全データシート)の入手:品名/危険有害性/応急措置/保管・輸送条件。
• UN番号・クラス・梱包等級の確認。必要に応じ表示・票札・区画・隔離を実施。
• 積付け図に危険物位置と相互隔離を明示(酸化剤×可燃物などの相互禁忌を避ける)。
積み方・固定
• 直射日光・熱源から隔離。温度管理が必要な化学品は定温区画へ。
• 液体容器は縦置きが原則。バンド+トレーで漏洩に備える。
• シール・バルブの向きと保護を確認。二重梱包・シールテープで補強。
緊急時カード(車内常備)
1) 危険種類(クラス)
2) 初期対応(消火・漏洩・吸収材)
3) 立入禁止範囲の目安
4) 連絡先(荷主・消防・警察)
5) 運転者の安全確保最優先(無理な消火はしない)
2. 精密機器(医療機器・計測機器・サーバ等)
輸送条件の把握
• 耐衝撃・耐振動の許容値(例:◯G、◯Hz帯NG)を荷主仕様書で確認。
• 方向性(上下・水平・縦横)と傾斜禁止の有無。チルト・インパクトインジケータを貼付。
• 温湿度:結露NG。防湿袋+乾燥剤、車内の急冷・急加熱を避ける。
積み方・固定
• フローティング(浮かせる):緩衝材(発泡・エア)+板で面支持。点で押さえない。
• 上締め禁止指定なら直締め+角当て+治具で“押さえずに動かない”を作る。
• 微振動対策:段差・橋梁の継ぎ目で速度を落とす。低速・なだらか運転が最大の緩衝材。
ハンドリング
• 水平器で水平確認。搬入路の段差・傾斜はスロープを用意。
• 静電気対策(ESD):導電靴・リストストラップ、乾燥季は特に注意。
3. 長尺物(鋼材・配管・木材・サッシなど)
計画と法令の枠組み
• 全長・はみ出し長・幅・高さの法規チェック。必要時は表示・誘導・事前申請等を荷主と協議。
• 重心と撓み:3点以上支持を基本に、中間支持を増やして跳ねを抑える。
積み方・固定
• チョックとラッシングの対角固定。角保護を徹底。
• 端部マーキング:赤旗・反射で可視化。夜間は灯火。
• 横ズレ防止:ゴムマット+側板。束ね結束でばらけ防止。
走行と取り回し
• 内輪差・オーバーハングを意識した大回り。低速・広い交差で歩行者安全を最優先。
• 搬入先の旋回・天井高・エレベータサイズを事前確認。
4. 混載禁止・分離保管の考え方
• 危険物×食品/日用品:原則分離。
• 精密機器×長尺:接触・圧迫・落下の組み合わせを避けるため区画を分ける。
• 臭気強い品×吸着しやすい品:同載しない。
5. 現場テンプレ
• 危険物チェックシート:SDS入手/UN番号・クラス/票札貼付/区画分離/トレー準備/吸収材・中和剤/緊急カード搭載。
• 精密機器チェック:チルト・ショック指示/固定方法(直締めor治具)/緩衝材配置図/温湿度条件/静電対策/搬入導線図。
• 長尺チェック:支持点数/端部表示/経路幅・高さ/人員手配(押さえ・誘導)/雨天時養生。
6. 事故ゼロに近づくKPI
• 危険物の票札不備率
• 精密機器の再調整・初期不良率(輸送起因)
• 長尺の端部接触・擦過傷件数
• ヒヤリハット投稿数(量×質)
まとめ ✅
ハイリスク貨物は「情報を集める→型で積む→静かに運ぶ→語れる記録」。現場の“当たり前”を書式と治具で固定化すれば、事故は減り、作業者の不安も減ります。次回は共同配送・混載・路線便の活用。“小口でも安く・早く”を実現する設計に踏み込みます。
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次回予告(第11回): 「共同配送・混載・路線便の活用」——ハブ&スポークの設計、デポ運用、ラストマイル接続、コスト式とKPIまで徹底解説。
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皆さんこんにちは!
有限会社田仲商事、更新担当の中西です。
コールドチェーンのキモは「温度を下げること」ではなく、“狙った温度を崩さずに届けること”。冷やし過ぎも立派な品質劣化です。ここでは、冷蔵(おおむね0~7℃)、冷凍(-18℃以下目安)、定温(10~20℃帯など)を扱う現場での積み方・運び方・記録の型を徹底解説します。
1. まず決めるのは“温度帯×時間”⏱️
• 温度帯:製品仕様書の「保管・輸送温度」を最優先。野菜は0~10℃帯でも低温障害が出る種類(バナナ・キュウリ等)に注意。乳製品・精肉は狭い帯域で管理。
• 時間:積込→走行→荷降ろしの温度暴露時間を足し算で見積もり、最悪ケース(渋滞・待機)も含めた余裕を確保。
2. 事前準備が8割:プリクーリングと積込設計
• 車両プリクール:出庫15〜30分前から設定温度で運転。庫内サーモが安定してから積み込む。扉開閉で温度が跳ねやすい夏場は+5分。
• 製品の芯温:冷えていない荷を冷凍車で冷やすのはNG。“運ぶ”車で“冷やす”ことはできないのが原則。
• 積込順:扉側は最後に降ろすもの。温度に敏感な品は前方(冷気吹き出し側)へ。混載時は温度帯ごとに区画。
• 通気の確保:蒸発器(エバポレータ)の吹き出し・吸い込みをふさがない。壁面ベタ付けは禁物。スノコ・空間で冷気循環を保つ。
3. ドア開閉の作法
• 開ける回数を減らす:配送順に近い順→遠い順で手前に配置。扉1回の開閉は数分の吹きこぼしに相当。
• カーテン・パーテーション:ソフトカーテンで冷気漏れを軽減。多温度帯混載は仕切り板で区画化。
• 荷降ろし台車の先行配置:事前に扉近くへ寄せ、滞在秒数を削る。⏳
4. 記録と可視化:温度は“語れる”ようにする
• 温度ロガー:庫内の前・中・後に設置。製品に近い位置の疑似負荷(ゲルパック)で芯温寄りの挙動も見る。
• 点検頻度:出庫時/最初の納品後/中盤/帰庫直前。温度逸脱時は理由と是正(ドア開放長い、積込遅れ等)を併記。
• 帳票テンプレ:
o 日付/車番/設定温度/外気温/プリクール開始時刻
o 測定時刻/庫内前中後温度/イベント(積込/荷降ろし)
o 逸脱の有無/是正措置/最終判定(適合/要注意)
5. 冷蔵:乾き過ぎ・結露を防ぐ
• 乾燥対策:直風回避(風防シート)で葉物の乾燥を抑制。濡れ段ボールは強度低下→崩落の原因、吸湿シートを併用。
• 結露対策:搬入先の温湿度差で汗をかく。内袋+緩衝材で外箱保護。開封前に徐冷(数分)で温度差ショックを緩和。
6. 冷凍:再凍結は品質劣化の近道
• -18℃基準をキープ。解け/再凍結は氷結晶の成長を招きドリップ増加。
• 箱の強度:低温で脆くなる素材はベルト面圧に注意。角当て+添え板で面圧分散。
• 霜(フロスティング):扉開閉の湿気流入で霜が増える。除霜サイクルを把握し、積み過ぎで吸い込み塞ぎを回避。
7. 定温:化粧品・飲料・チョコ・ワインなど
• 温度帯明確化:10~20℃など。直射日光・熱源隣接を避ける。
• 振動・におい移りに敏感な製品は隔離区画に。香料強い品との同載はNG。
8. 混載のルール(温度×におい×衛生)
• におい移り:魚介・洗剤・香辛料と乳製品・菓子類は分離。
• 交差汚染:生鮮(未包装)と加工食品は区画分離。万一の液漏れを想定して下段にトレー。
• 清掃:日次の床・排水・ラダー、週次の壁・天井・エバポ周り。臭気の蓄積はクレームの元。
9. 積み方の基本(冷気の流れを殺さない)
• 壁面から10cm以上離す。床スノコで下からの回流を確保。
• 天井までの積み上げ禁止:吹き出し流が回らない。上部に層流空間を残す。
• 混載パレットは軽い×冷気を通す箱を上段へ。
10. すぐ使える現場テンプレ
• プリクール手順:設定温度→送風強→タイマー起動→庫内3点温度計測→出庫OKサイン。
• ドア開閉ルール:1回開放は60秒以内/荷物は手前に事前寄せ/開けたら言う(声かけ)。
• 異常時の連絡:「庫内温度が設定+5℃を超過。原因:待機30分。是正:荷降ろし順入替・ドア開閉最小化・カーテン使用。ETA再計算〇〇。」
11. KPIと監査
• 温度逸脱回数(便あたり)
• ドア開閉回数・開放平均秒数
• プリクール開始遵守率
• 清掃・除霜実施率/臭気クレーム件数
まとめ ✅
温度管理は“冷やす技術”ד開けない運用”ד語れる記録”。物理(通気・断熱・熱移動)を味方に、積み方と手順を型化すれば、季節波動にもブレない品質が手に入ります。次回は危険物・精密機器・長尺物の取り扱いを安全第一で深掘りします。
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皆さんこんにちは!
有限会社田仲商事、更新担当の中西です。
ECの拡大で、「最後の100m」が品質の決定打になりました。時間指定・不在・置き配・防犯・再配抑制……相反する要求をどうさばくか。本稿では、宅配現場で成果が出た手法を、明日から実践できる粒度でお届けします。🚀
1. 不在率を下げる“5つの手”🖐️
1) 事前通知:前日夕方&配達前30分の2段階SMS。再配予約リンクを添える。
2) 時間帯の自己選択:午前/14–16/16–18/19–21などの粗い枠+当日朝の狭窄(例:16–18→16:30–17:30)
3) 置き配ルールの事前同意:共用部・玄関前・宅配BOX・管理人預けの優先順位をお客様が選べるように。
4) 近隣預け:店舗・管理室・宅配ロッカー。地図上に表示して選べるようにする。
5) 地図メモ:オートロック暗証・インターホン表記・エレベータサイズなどを現場から蓄積。
置き配同意の文面テンプレ📱
いつもご利用ありがとうございます。次回以降の配達をスムーズにするため、置き配場所の事前同意をお願いします。候補:①玄関前 ②宅配BOX ③管理人預け ④指定場所(備考)。盗難・汚損時の補償範囲は約款に準じます。
2. 安全・コンプライアンスとの両立 🛡️
• 写真撮影は表札や室内を映さない構図で。人物が写った場合はぼかし。
• エレベータの同乗禁止エリアでは階段搬送の人員見積を事前に。
• 深夜帯は静音搬送(台車の静音キャスター・ドアクッション)と防犯着(反射・身分証明)を徹底。
3. ルート設計の“街の読み方”🗺️
• ポスト密度・宅配BOX普及率・坂道/階段比率でエリアを細分化。自転車+軽貨物+徒歩を組み合わせる。
• S字ルートとコの字ルートを建物群で使い分け、折返しゼロを目指す。
• 集合住宅はフロア一括で回る(※上下移動をまとめる)。
4. 荷姿とツールでスピードを上げる ⚙️
• サイズ別の車内ラックで扉開放→取り出し→扉閉の一連を10秒以内に。
• ハンディの“誤配ガード”(部屋番号読み上げ・バーコード照合)をON。
• 雨天は撥水袋+滑り止め付き台車で破損と転倒を防ぐ。☔
5. ヒヤリハットの“宅配版”🧯
• 犬・ペット:玄関内には踏み入れない。逃走・噛傷リスク。
• 段差・ぬれ床:滑りやすい玄関マット。片足先行→体重移動で安全確保。
• オートロック連続入館:居住者に付いて入らない。防犯ルール遵守。
6. 現場テンプレ 🧰
• 到着前通知:「◯◯便です。◯時◯分頃到着予定。置き配可否と場所をご指定ください。」
• 不在票(短文):「配達に伺いましたがご不在でした。アプリ/URLから再配日時をご指定ください。置き配の事前同意も可能です。」
• 紛失対応:「置き配品が見当たらない場合、アプリの『未着申請』からご連絡ください。写真・場所・時間の記録を確認し、補償のご案内をいたします。」
7. KPIとダッシュボード 📊
• 一次配達成功率(時間帯別・建物種別)
• 再配率/置き配採用率
• 平均滞在時間(建物種別)
• 誤配率(誤戸・誤棟)
8. チーム運用のコツ 👥
• 朝礼3分:事故情報・工事・天候・不審者情報の共有。
• 地図メモ賞:役立つメモを投稿したドライバーを週次表彰し、ナレッジを循環。
• 新人シャドー:最初の3日間は同伴配達で“建物のクセ”を伝授。
9. ケーススタディ 🎬
ケース:あるタワマンで再配率30%→12%に – 施策:①前日SMS+当日30分前通知 ②置き配場所の事前登録 ③管理室預けを許可 ④地図メモでエントランス導線とEV停止階を共有。 – 結果:一次成功率↑、平均滞在時間▲20%、クレーム▲35%。
まとめ
ラストワンマイルは顧客体験×安全×効率の合わせ技。通知・選択・地図メモの3本柱で不在を減らし、荷姿・導線・ツールで1配当たりの“秒”を削りましょう。次回は温度管理(冷蔵・冷凍・定温)のツボを掘り下げます。❄️🍎
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次回予告(第9回): 「温度管理(冷蔵・冷凍・定温)のツボ」——温度帯ごとの積み方、ドア開閉ルール、温度記録、コールドチェーンの“切らない”設計を具体化します。🌡️
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皆さんこんにちは!
有限会社田仲商事、更新担当の中西です。
「運ぶ」だけが運送の仕事ではありません。“受ける側”と“渡す側”の手際が良くなるほど、同じ台数・同じ人員でも成果が上がります。本稿では、倉庫・荷主との連携におけるマナーと、待機を減らし品質とスピードを両立させる現場改善の型をまとめます。🧭
1. 受付から退場まで——“一本の線”で考える
①受付(チェックイン)→②ヤード待機→③バース着車→④荷役→⑤書類確認→⑥退場。この流れを1本の線として設計し、詰まりやすい場所を特定します。 – 受付:必要書類(納品書・積載明細・危険物票・温度記録)の不足が遅延の大半。前日16時までの事前送付と受付到着前の再送テンプレで漏れをゼロに。📩 – ヤード:車番・到着順・積載内容をデジタル掲示。呼出の見える化でイライラ軽減。 – バース:バースの属性(歩行者交錯/フォーク/ゲートリフター)をラベル化し、荷姿に合うバースに自動割当。
2. ドライバーの“倉庫内マナー10箇条”📝
1) 指示系統は受付→現場担当→指示札の順に従う。勝手移動禁止。
2) 速度5km/h以下、徐行優先。歩行者最優先。
3) エンジン停止・輪止め・サイドブレーキ・ドア全開禁止(フォーク干渉防止)。
4) タバコ・火気厳禁区域の徹底。電子タバコも含む。
5) 撮影禁止の確認。必要写真は許可範囲で。
6) PPE(ヘルメット・安全靴・反射ベスト)着用。
7) 指差呼称:「右良し、左良し、後方良し」バック誘導は停止合図を優先。
8) 荷役中のスマホ操作禁止。📵
9) 声かけ:「フォークさん通ります」「ベルト外します」——短い一言が事故を減らす。
10) 清掃・原状回復:抜け毛布・切れ端・PPバンドや端材は置きっぱなしゼロ。
3. 待機削減の三種の神器 ⏱️
• バース予約(アポイント):時間窓と荷姿・所要時間を事前申告。ピークを平準化。
• 事前情報(ASN):品目/数量/パレット数/荷姿/車両属性(ゲート有無)。受付作業を30秒化。
• ヤードガイド:車番表示+矢印で迷いゼロ。音声案内やSMSリンクも有効。
事前連絡テンプレ(そのまま使える)📱
件名:明日◯/◯ 納品(◯◯社)事前連絡/車番◯◯
本日お世話になります。◯◯運送の△△です。明日◯:◯着の納品に関し、以下の通り事前共有いたします。 ・品目/数量:◯◯×◯パレット(総重量◯kg) ・荷姿:段ボール/木枠/長尺3m ・車両:2tゲート車/台車可 ・必要時間見込:30分(検品含む) ・注意事項:オートロックあり、搬入口B、エレベータW1100×D1300×H2100 変更等ございましたらご指示ください。
4. 受入側が喜ぶ“荷姿・表示の工夫”🎯
• ラベル:品名・行先・数量・バーコード。扉側から読める向きに統一。
• パレット:差込方向統一・はみ出しゼロ。ストレッチの巻き終わりを内側へ。
• 先入先出(FIFO):製造日・ロットを一面に集約。ピッキングが半分の時間に。
5. 返品・逆流(リバース)を設計に入れる 🔁
• 返品動線を通常動線と交差させない。入口と出口を切り分ける。
• 原因コード(破損/期限切れ/誤送/受入拒否)で次の打ち手が変わる。コードが曖昧だと改善できない。
• 資材回収(パレット・通い箱・保冷剤)は回収伝票で「数・状態」を記録。紛失・破損を可視化。
6. KPIと可視化 📊
• 受付からバース着車までの平均待機(分)
• 1バースあたり処理件数/平均処理時間
• 書類不備率/ASN未送率
• 返品率(原因コード別)
7. 小さな改善の積み上げ(カイゼン)🧰
• フォークと歩行者の交錯地帯にカラーチョークとミラー。
• 検品テーブルの高さ統一で腰痛減→作業速度↑。
• 台車のホイール清掃日を決め、床の黒筋を減らす。
まとめ
倉庫・荷主との関係は“気持ちよく回る導線”の設計勝負。バース予約×ASN×ヤードガイドの三点で待機を削り、表示・荷姿・マナーで安全と品質を底上げしましょう。次回は宅配・EC時代のラストワンマイル攻略です。📦
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皆さんこんにちは!
有限会社田仲商事、更新担当の中西です。
「同じ台数なのに、あの班は早く終わる」——その差は計画にあります。本稿では、紙とホワイトボードでの段取りから、Excelでの簡易最適化、さらにGIS・アルゴリズム(VRP)まで、“明日から上手くなる”実践手順をお届けします。💪
1. まずは目的を1枚に ✍️
配送計画のゴールは約束時間の遵守と総コストの最小化。次のKPIを設定し、トレードオフを明確に: – 定時率(時間窓遵守)⏱️ – 総走行距離/空走比🛣️ – 車両稼働率・積載率📦 – ドライバー負荷の平準化(労務遵守)🧑✈️
2. 手作業での“勝ち筋” 🗒️
• 地図にピン+手書きクラスタ:地理的にまとまりを作る(川・幹線道路で分割)。
• 時間帯の壁を先に置く:午前縛り/午後縛り/午前NGなど制約先行でルート骨格を決める。
• 開店前搬入・大型不可道路など通行制約を赤マーカーで明示。
• S字・円環型でムダな折返しを減らす。🌀
3. Excelでできる“簡易最適化” 📑
• 距離行列(拠点×配送先)を作り、最近隣法で初期ルートを作成→2-opt(2点入替)で折返し削減。
• 時間窓は「到着最早/最遅」を入れ、違反にペナルティ点を付与。総コスト=距離+ペナルティで最小を目指す。
• 積載制約は総重量・容積をカラム化。満載80~90%を目安に、波動時は10%空きを残すと遅延が減る。
4. GISを使うと何が変わる? 🧭
• 正確な移動時間(実勢交通)でETA精度が上がる。
• ジオコーディングで住所の誤りを補正。地図メモ(搬入口・台車可否)を共有レイヤで蓄積。
• 可視化により、検品場所の偏りや遠回りが一目で分かる。📍
5. VRP(車両巡回問題)を“現場語”にする 🤖
• CVRP:容量制約ありのルート最適化。
• VRPTW:時間窓制約あり。開店前納品や予約時間はこれ。
• PDVRP:集荷と配送が混在(引取便)。
• MDVRP:複数デポから出発。広域網で有効。
現場の勘×アルゴリズムの合わせ技が最強。アルゴリズムが出した“机上のベスト”を、車両幅・高さ・斜線規制・踏切など現実制約で整形するのが配車の腕。🧠
6. よくある失敗 → リカバリ術 🧯
• 時間窓違反が連発:原因は積込時間の見積もりが甘いことが多い。現場実測(ストップウォッチ)で平均+分散をパラメータ化。
• 昼の渋滞で消化が遅い:昼休みを渋滞エリア直前に設定し、ピークを避けて突入。
• 再配が積み上がる:予約制の再配枠+前日SMS。マンションはオートロック情報を地図メモに蓄積。
• 積載率は高いのに走行距離が伸びる:ゾーニングが粗い。幹線・河川で自然な境界を引き直す。
7. ダイナミック(当日)計画の基本 ⚡
• 遅延・不在のイベントを配車に即時共有→順序入替・他車振替で全体最適。個別最適は禁物。
• 基幹便(幹線)は守り、末端便を柔軟に。
• ヒヤリ地点(見通し悪い交差点・工事)は迂回テンプレを準備。
8. 労務・安全と計画の接続 🧑⚖️
• 連続運転時間・休息義務を計画段階で満たすように。“守れない計画”は事故の温床。
• 夜間便は仮眠場所・照明・防犯も計画に組み込む。🌙
9. ダッシュボードと日次ふりかえり 📈
• KPI:定時率/距離/空走比/積載率/再配率/稼働率。日次で赤黄緑の信号化。
• 原因分類:自責(積込・ルート・車両)と他責(受入遅延・渋滞・天候)を分け、打ち手を端的に。
• ベストルート集:成功パターンを地図キャプチャ+手順でナレッジ化。🗂️
10. すぐ使える“現場キット” 🧰
• 配送カード:行先/時間窓/搬入口/台車可否/エレベータサイズ/連絡先。
• 地図メモ:オートロック暗証/宅配BOX/停車可否/注意点(段差・高さ制限)。
• プランBテンプレ:「不在→置き配」「時間超過→順序入替」「積み残し→翌便頭出し」。
11. まとめ ✅
配送計画は現場の知見をデータ化し、型化して磨き続ける営み。紙とExcelから始め、GISと簡易アルゴリズムを足せば、定時率↑/距離↓/疲労↓が同時に叶います。次回は倉庫・荷主との連携マナーと現場改善。受入側と“気持ちよく回る”仕組みを作ります。🤝
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次回予告(第7回): 「倉庫・荷主との連携マナーと現場改善」——受付・ヤード・バース運用、待機削減、先入先出、返品動線、連絡テンプレまで徹底解説。🧭
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皆さんこんにちは!
有限会社田仲商事、更新担当の中西です。
「丁寧に積んだはずなのに、到着したら箱がつぶれていた」「急ブレーキで荷崩れした」——原因の9割は、物理の“基本”と“型”が崩れていることにあります。今回は、現場で今日から使える積載・荷締め・養生の勘どころを、図解イメージが浮かぶように言語化します。
1. 物理の超基礎:摩擦・重心・ベクトル ✍️
• 摩擦(μ)×荷重(W)=抵抗力。μ=0.6のノンスリップマットを使えば、1tの荷物に約600kgfの滑り抵抗。ベルトの本数を決める前に、床面を“滑らせない”工夫が一番効く。
• 重心が高いほど、横力に弱い。重い→下、軽い→上は鉄則。長尺物は支点(荷台接点)からの跳ねを意識して中間支持を追加。
• ベクトル(合力):ベルトを真上から掛けると押さえ込み(ダウンフォース)は稼げるが前後抑止は弱い。対角掛けで前後左右の合力を作る。
2. 積付けの“型”——まずはレゴのように組む
1. 基礎(ベース):床面はノンスリップマット、角材で段差をなくす。パレットは差込方向を統一。
2. 壁(サイド):重い箱で壁を作り、空間にスキマを残さない。すき間は充填材・エアバッグで埋める。
3. 屋根(トップ):fragile(ワレモノ)は最上段の中央へ。天面はフラットにしてベルト圧が均等になるよう整える。
4. 固定(ラッシング):最低2本、前後対角。長尺・丸物はチョックとコーナーガード必須。
コツ:積む前に「積付け図(上面図・側面図)」を紙でもホワイトボードでも良いので30秒で描く。扉側から出ていく順番に、行先ラベルを大きく貼ると誤配送が激減します。
3. ラッシングの選び方と角度
• 上締め(オーバー・ザ・トップ):箱物やパレットに有効。ダウンフォース増で滑りに強いが、変形に注意。fragileはベルト下に板を入れ面圧を分散。
• 直接締結(ダイレクト):重機・長尺物。前後左右の引きでガッチリ固定。アンカー(フック位置)の耐荷重を必ず確認。
• 角度:ベルト角度が浅すぎる(水平に近い)とダウンフォースが弱い。30~60度が目安。角度が取れない時は添え板・ブリッジで高さを稼ぐ。
代表的なミス→対策
• ベルトが角で切れた → コーナーガード・保護スリーブを必ず。
• ラチェットのギヤ欠け → 砂・埃をエアブロー、潤滑。寿命管理(使用回数・年数)を台帳化。
• フック外れ → 開口向きを内側へ。アイボルト側は二重確認。
4. 荷姿別のポイント
• 長尺物(鋼材・木材):3点支持が基本。中間での跳ねを抑えるため上部からの下押えと端部の横ずれ防止を併用。
• 丸物(ロール・ドラム):チョック+対角締結。ロールは回転方向へのずれを警戒。床にゴム板を敷くと効果大。
• 精密機器:バネ下の振動を嫌うため、空気タイヤ台車/緩衝材で床から絶縁。上締め禁止の場合あり、取説の吊り・固定指示に従う。
• 液体容器:スロッシング(液揺れ)で挙動が変わる。満タン or できるだけ空。中途半端はNG。
• 食品・生鮮:通気を確保。保冷車は冷気の流れをふさがない積み方に。
5. 養生(プロテクション)の勘どころ
• 防水シート:雨天は屋根→側面→床の順で覆い、水の逃げ道を作る(下に溜めない)。
• 角当て・エッジ保護:段ボールのつぶれ防止に即効。L字の樹脂が使いやすい。
• キズ防止毛布:繊維の抜け落ちに注意。透明フィルム→毛布→ベルトの順だと箱が汚れにくい。
6. 本数の考え方(ざっくり設計)
• 1本のベルトの許容荷重(LC)を確認し、想定横力(急制動・旋回)に対して安全率1.5~2で計算。迷ったら1本足すのが正解。
• 左右対称を守る。左右非対称は挙動が読めず危険。
7. 点検と再締め
• 走行5~10km後に初期なじみで緩む。最初のPA/SAで再締めを習慣化。
• 雨天・振動路(未舗装)は緩みやすい。チェックタイミング増で対策。
8. すぐ使える現場テンプレ ✍️
• 積付け図フォーマット:行先/積付け順/重量/fragile/固定方法(上締め/直締め)/ベルト本数/使用保護材。
• 養生チェック:防水→角当て→保護毛布→ベルト保護→シート固定(風下から)→外観写真。
• 再締め記録:出発時刻/再締め時刻・場所/増し締め本数/異常の有無。
9. ケーススタディ
ケースA:急制動でパレットが10cm前進 – 原因:床が滑りやすく、上締めのみ。 – 対策:ノンスリップマット+対角直締めに変更。角当てを入れて面圧分散。
ケースB:角潰れクレーム多発 – 原因:ベルトが箱の角1点集中。 – 対策:添え板+L字保護+面での押さえ。ベルトのテンション分布を確認。
10. まとめ ✅
積載・荷締め・養生は「滑らせない・揺らさない・尖らせない」の3原則。床(摩擦)×配置(重心)×固定(合力)を型で回せば、破損とヒヤリは劇的に減ります。次回は配送計画とルーティング最適化。紙とExcelから始め、GIS・アルゴリズムまでを“現場語”で解説します。
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皆さんこんにちは!
有限会社田仲商事、更新担当の中西です。
車両は収益を生む“移動する工場”。壊れない・止まらない・無駄がない状態を保つことが、納期と利益を守ります。本稿では、日常点検から法定点検、消耗品・故障予兆・コスト管理までを現場運用の言葉でまとめます。
日常点検(毎日・出庫前)
• タイヤ:溝・偏摩耗・ひび・異物。指定空気圧は運転席ドアのプレートで確認。空気圧は温間・冷間で数値が変わるため、朝の冷間で合わせるのが基本。
• ブレーキ感触:踏みしろ・効き・警告灯。違和感は即整備へ。
• 灯火・ホーン:相互確認で見落としゼロ。バックブザーも合わせてチェック。
• 液類:エンジンオイル・冷却水・ウォッシャー。にじみは写真記録。
• 荷台・ゲート:ゲートの作動音・速度・チェーンたるみ。漏電・挟み込み防止の養生確認。
週次・月次点検(計画整備)
• タイヤローテーション:偏摩耗の是正。左前が減りやすい現場は要注意。
• ブレーキパッド/ライニング:残量・鳴き音・片効きの有無。
• 足回り:ブーツ破れ・ガタ・ショックのオイルにじみ。
• ベルト類:亀裂・張り。異音(キュルキュル)は張力・滑りを疑う。
• 電装:バッテリー電圧、端子の白錆清掃。温度差の大きい季節は劣化が早い。
消耗品マネジメントと在庫
• 部品在庫:ワイパー・電球・ヒューズ・ベルト・ブレーキフルード等は最小在庫を決めて欠品を防ぐ。
• 工具:ラチェット・トルクレンチ・ゲージ・ジャッキ。定位置・定量で5S管理。
故障予兆のとらえ方(アナログ+デジタル)
• 異音の分類:回転同期(ゴー/ゴロゴロ)=ベアリング系、踏み込み時(キー)=ブレーキ、段差時(ギシ)=足回り。音の条件を記録する。
• 感触の変化:直進で取られる→アライメント・空気圧、フワフワ→ショック、ジャダー→ハブ・ブレーキ。
• デジタコ/OBD:急加減速の多い車・ドライバーは消耗が早い。データで教育・整備の優先順位を決める。
清掃・洗車は“安全装備”
• ガラス・ミラー・カメラレンズが曇ると認知負荷が急増。週1の徹底清掃+毎日の軽清掃。
• 荷台の砂・水・油は転倒リスク。モップ・吸水シート・油吸着材を常備。
法定点検・車検と記録の一元化
• 点検周期の見える化:車番×期限×担当整備工場をダッシュボードで一覧。期限の30/14/7日前に自動リマインド。
• 記録の標準化:故障内容・交換部品・走行距離・費用・停止時間を同一フォーマットで。台あたり整備費/月と停止時間がKPI。
緊急時対応カード(車内常備)
1. 位置情報の取り方(キロポスト・ランドマーク)
2. 乗員の安全確保(発煙筒・三角表示板の設置距離)
3. 連絡先(会社・ロードサービス・保険)
4. 初期写真(広角→近接→損傷部→相手方)
5. 二次事故防止のための待避優先
コストを味方にする視点
• 燃費:アイドリング・速度域・空気圧・荷重で大きく変動。ドライバー別の燃費ランキングと改善コーチングが即効性。
• タイヤ:単価だけでなく1mmあたりコストで比較。適正空気圧とアライメントで寿命が伸びる。
• 計画停止を増やし、突発停止を減らす——これが稼働率×安全×コストの交点。
まとめ
メンテナンスは「壊れたから直す」から「壊れる前に変える」への転換が鍵。点検の型×データ×記録で、稼働率は上がり事故は減ります。次回は、より実践的に積載・荷締め・養生のコツを図解イメージで言語化していきます。
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皆さんこんにちは!
有限会社田仲商事、更新担当の中西です。
前回は輸送モードと事業形態の選び方を整理しました。今回は、運送品質の“最後の砦”であるドライバーの一日に密着しながら、安全と品質を高いレベルで両立させるコツを体系化します。現場で「分かってはいるけど、つい抜けがち」なポイントを、チェックリストとテンプレ文面まで含めて落とし込みます。
1日の流れ(タイムラインと要点)
05:15|出勤・点呼:アルコールチェック、免許・健康状況の申告、当日の配送計画とリスク共有(工事情報・気象・渋滞)
05:30|始業前点検(外観・足回り・灯火): – タイヤ(溝・偏摩耗・異物・指定空気圧) – 灯火類(ヘッド・テール・ストップ・ウインカー・ハザード) – ミラー・バックカメラ・ドラレコ動作 – 漏れ・にじみ(オイル・冷却水) – 車体の傷・前日との相違記録(写真推奨)
06:00|積み込み:伝票とラベルをWチェック→個数確認→積載バランス→ラッシング・養生。荷崩れは走行中の急操作だけでなく、ブレーキングの“クセ”でも発生。重心位置を意識し、すき間は緩衝材で埋める。
07:00|出庫・走行:走行前ブリーフィングで休憩ポイント・給油予定・搬入制約を再確認。ナビ任せにせず、工事・時間帯規制を地図で事前チェック。
09:00|1巡目納品:受付→待機→荷降ろし→検品→受領。不在・荷受不可は即時連絡&次手(再配・置き配・近隣預け)の合意をとる。
12:00|休憩:眠気対策は仮眠15分+水分+軽ストレッチ。カフェインの取り過ぎは反動の眠気を招くため量を管理。☕
14:30|2巡目納品:時間指定の厳しい案件は先回し。台車動線とエレベータサイズを受付で確認し、養生の要・不要をすり合わせる。
17:00|帰庫・後作業:洗車・荷台清掃・伝票提出・データ送信(デジタコ、ヒヤリハット)。翌日の改善提案を1行で良いので残す文化を。
安全の基本動作「見る・止まる・間をとる・伝える・守る」
1. 見る(スキャン):ミラー→前方→計器→サイド→再度前方の順で3秒サイクル。見ない“無意識の空白”を作らない。
2. 止まる(完全停止):一時停止は0カウントではなく2カウント。車体の揺れが収まるまで待つと見落としが減る。
3. 間をとる(車間):時速÷2(m)の最低基準を守る。雨天・荷重大・下り坂はさらに伸ばす。
4. 伝える(合図):合図は3秒前。サンキューハザードは後続の注意を奪わないタイミングで。
5. 守る(手順遵守):荷台での三点支持、フォーク周囲の立入禁止、バック誘導時の停止合図の優先。
品質を上げる“3つの型”✨
• 積付けの型:重い→下、 fragile→上、すき間→緩衝材、角→コーナーガード、ベルト→2本対角が基本。
• 受け渡しの型:声かけ→検品→サイン→写真(必要時)→共有メモ。順序を崩さないだけで誤配・紛失が激減。
• 記録の型:到着・離脱・理由(遅延/不在/待機)を同じ表現で残す。データが揃えば改善の打ち手が出る。
ありがちな失敗と対策(NG→OK)
• NG:積み込み後に行先順がバラバラ → OK:積付け図+行先ラベルで扉側から順に。
• NG:渋滞で焦って抜け道へ → OK:配車に即共有し、ルートの再最適化。独断で狭路侵入はリスク。
• NG:不在で3回訪問 → OK:SMS/電話で事前同意の置き配ルール。再配は窓口が取ると現場疲弊が減る。
• NG:荷台の工具が散乱 → OK:5S(定位置・定量・表示)で“置きっぱなしゼロ”を仕組み化。
コミュニケーションの定型文(そのまま使える)
• 到着前通知:「お世話になります。◯◯運送の△△です。◯時◯分頃に到着見込みです。搬入口と台車可否をご教示ください。」
• 遅延報告:「◯◯線で事故渋滞のため、到着が◯分遅れ見込みです。配車に共有済みで、順序を入れ替えて対応中です。」
• 不在時連絡:「ご指定先で不在のため、本便は◯時台で再訪予定です。置き配・店舗預け等の可否をご連絡ください。」
チェックリスト(持ち帰ってすぐ使える)
出庫前:免許・点呼票|アルコール|タイヤ|灯火|ラッシング|積付け図|経路と休憩|搬入制約(時間・許可・サイズ)
走行中:速度管理|法定車間|急操作禁止|ながら運転ゼロ|眠気兆候チェック(瞬目増加・あくび・肩こり)
納品時:受付挨拶|検品・数量|受領印|写真|廃材回収・養生撤去|退場挨拶
帰庫後:残荷確認|車内外清掃|記録提出(デジタコ・伝票)|ヒヤリハット共有|翌日改善1行
ケース:急ぎ便と安全の両立
「今すぐ来て!」は現場の常。原則は「法令>社内ルール>顧客要望」。高速上限・連続運転時間・休息義務を守り、『できる範囲』を明確に伝える」のがプロ。焦りはミスの連鎖を生むため、“止まって報告”が最短距離です。
まとめ
安全と品質はトレードオフではありません。標準化(型)×記録(見える化)×共有(学習)で、むしろ両立が加速します。明日は車両管理とメンテナンスに踏み込み、稼働率と事故率を同時に改善する仕組みをご紹介します。
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皆さんこんにちは!
有限会社田仲商事、更新担当の中西です。
運送とひと口に言っても、モード(手段)と事業形態で強みが変わります。ここを間違えると、「遅い・高い・壊れる」の三重苦に。逆に最適化できれば、品質は上がり、コストは下がり、現場は楽になります。💪
主な輸送モードの特徴
• トラック(陸送):機動力が高くドアツードア。中・短距離の主役。渋滞・天候に弱い面も。
• 鉄道:大量・定時・環境面に優れる。駅間輸送+前後トラックで組むのが基本。
• 海運(フェリー・内航):長距離・大量でコスト効率◎。時間はかかるが、ドライバー負担軽減にも寄与。
• 航空貨物:最速。高価・高付加価値品・緊急品向け。端末作業の段取りが成否を分ける。✈️
事業形態(国内トラック中心)の代表例
1. 路線便(共同配送・混載):荷主ごとの小口を積み合わせ、ハブ&スポークで展開。コスト効率・全国網が強み。
2. チャーター(貸切):1台を専用手配。納期厳守・特殊条件に強い。費用は上がるが管理がシンプル。
3. 定期便:毎日・毎週など定時運行。波動が読みやすく、人と車の固定化で品質が安定。
4. スポット輸送:単発の臨時対応。平準化とのバランスが鍵。高単価だが無秩序に増やすと疲弊。
5. 宅配・EC配送:個人宅中心。時間指定・不在再配の設計力が問われる。
6. 軽貨物(ラストワンマイル):小型で小回り抜群。都市部の細かい配達や時間帯ニーズに適合。🛵
どう選べばいい?——“3つの問い”
• 品目特性:壊れやすい?温度帯は?長尺?危険物?
• 需要パターン:毎日同量?週末ピーク?繁忙期集中?
• サービス要求:納期はどこまで厳密?追跡の粒度は?立会や設置は必要?
この3つをマトリクスに落とせば、無理のない組み合わせが見えます。たとえば「壊れやすく、店頭開店前に短時間で大量搬入したい」なら、夜間の定期チャーター+台車搬入チーム。逆に「全国へ少量ずつ」なら、路線便+幹線鉄道+デポ前後のトラックが効きます。
料金の考え方(ざっくり)
• 距離・重量・容積・時間の4軸で決まります。軽いがかさばる荷物は容積換算に注意。
• 付帯作業(階段上げ・設置・梱包回収)は別建てに。見積時に作業要件書を作り、後出しを防ぐのが鉄則。🧾
ケーススタディ:3つの失敗と改善
失敗1:繁忙期に路線がパンク → 早期に軸足を海運・鉄道へ一部切替。前後輸送の台数を事前確保し、デポの夜間体制を増強。
失敗2:宅配の不在率40% → 置き配ルールの事前同意、前日SMS/メール通知、時間帯の再配枠拡大。地図メモでオートロック・宅配ボックス情報を共有。
失敗3:長尺物の破損 → 専用治具+積付け図の固定化。コーナーガードとラッシング角度をルール化。
モードミックスがもたらす“いいこと”
• コストと納期のバランス最適
• 天候・災害などリスク分散
• CO₂排出の削減(企業評価にも直結)🌱
まとめ
輸送モードと事業形態は、“最初に決めて終わり”ではなく、需要と制約に合わせて組み替えるのがコツ。次回は、ドライバーの一日を時系列で追いながら、安全・品質の基本動作を具体例で解説します。🧭
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皆さんこんにちは!
有限会社田仲商事、更新担当の中西です。
「運ぶ」ことは、経済の血流です。工場でつくられた製品、農場で収穫された野菜、ECで注文した日用品——それらが欲しい場所に、欲しいときに、欲しい量だけ届く。それを支えるのが運送業の仕事です。英語ではサプライチェーンの“7R(Right)”と呼ばれますが、現場の感覚で言い換えれば「約束どおりに届ける力」。この約束を守るために、日々たくさんの人と情報と車両が緻密に動いています。🧭
物流の川上から川下まで
• 調達物流:原材料を工場へ運ぶフェーズ。到着時間がずれると生産ラインが止まるため、時間厳守とリスク分散が命。
• 生産物流:工場内・工場間での運搬。フォークリフト・AGV・台車から、構内トラックまで多層的。安全動線と標識整備が品質を左右します。
• 販売物流:完成品を倉庫・店舗・消費者へ。ここで運送会社の役割が最大化。在庫水準・需要変動・販促イベントと常に連動します。
運送会社が提供している“見えない価値”
1. リードタイム短縮:集荷〜配達までの時間を縮め、在庫を削減。
2. 需要変動への追随:季節波動(お中元・年末・新学期など)に合わせて車両と人を確保。
3. 品質(破損・誤配の低減):標準作業書(SOP)や二重確認で事故を未然に防止。
4. 情報可視化:追跡、進捗アラート、到着予測(ETA)で関係者の不安を解消。
5. 規模の経済:共同配送や混載で小口でも安く・早くを実現。💡
現場で動く“一日”の例
05:30 点呼・アルコールチェック・車両点検(灯火類、タイヤ、オイル、冷却水、日常点検簿)🧰
06:30 積み込み(伝票突合→個数・外装確認→荷崩れ対策)。NG例:上に重い箱、すき間放置、ラッシング未使用。OK例:重量物は下、すき間は緩衝材、ラッシング2本以上。📦
08:00 出発。出庫前に経路・休憩・給油計画と混雑回避を最終確認。ナビ任せにしない“地の感覚”が事故を減らします。🗺️
10:00 納品1巡目。受付・荷降ろし・検品・受領印。手待ちが長引く時は、配車へ即連絡→後順入替で全体最適。
12:00 休憩。睡魔対策は仮眠15分+ストレッチ+水分。無理は禁物。☕
14:00 2巡目。不在や搬入制限に備え代替案(置き配ルール/次便振替/近隣預け)を事前合意しておくと揉めません。
17:00 帰庫・洗車・伝票/データ提出。ドラレコ・デジタコのヒヤリハット共有は宝の山。翌日の改善に直結します。📝
よくある“つまずき”と回避策
• 積み替え時の破損:パレット差込方向の指定、角当て、ベルト保護で回避。
• 誤配・積み忘れ:Wチェック(伝票→ラベル→ハンディ)+積付け図を掲示。
• 渋滞・通行止め:前日までのリスク確認(工事情報・積雪予報)+余裕時間の設定。
• 受付ルール不一致:事前の搬入要領書取り寄せ。納品口、台車可否、エレベータサイズまで把握。📏
KPIで“現場の手触り”を数値化する
• 定時率:約束時間±◯分での納品比率。遅延理由は「自責/他責」で分類。
• 破損率:1000個あたりの破損件数。発見工程も記録し真因に迫る。
• 稼働率:車両・人のアサイン効率。空走比、積載率とセットで追う。
• クレーム一次解決率:現場完結できた割合。説明テンプレ整備がカギ。📊
まとめ
運送業の価値は、単に「モノを動かす」ではなく、供給の信頼性をつくること。その要(かなめ)は、標準化・予防・可視化。次回は、用途に応じた事業形態の選び方を具体的に解説します。✨
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